エレクトーン講師の武井悟です。
「詳細解説『ボイスエディット』」、今回はレイヤー画面の2ページ目の説明です。
ボイスエディット→レイヤー→右青矢印のボタンを押すとこのようなページがあらわれます。
このページは、ボイスエディットの中でもっとも音を「加工」できるページです。
6つのパラメーターがならんでいますが、左から2列ずつに分けるとわかりやすいです。
以下2つずつ見出しに分けて解説します。
音程系
ノートシフト
ボイスコンディションの「トランスポーズ」と同様に、エレメントの音程を変更できます。
1ページ目のパンも細かい設定が可能したが、こちらも同様になんと±63のも間で変更できます(そんなに使うかはさておき)。
わかりやすい使い方は1つのボイスでオクターブ同時に鳴らしたいときや、1鍵盤で5度ハモリを鳴らしたいとき。
また他の楽器のエレメントと重ねるときに適切なフィートに直したいときに使えます。
ノートシフトがもっとも効果を発揮するのは、「ノートリミット」との組み合わせたときです。
特定の音だけハモらせたり、鍵盤の下の方で違う音を鳴らしたり、上下ペダル鍵盤の隅から隅までを有効に使えるように拡張することができます。
アイデア次第でさらに違った使い方もできるかもしれません。
チューンファイン
エレメントごとにピッチを微調整できます。
あまり動かす必要がないパラメーターですが、リアルなピッチのズレを演出したいときや手軽にデチューンサウンドが作りたいときには重宝します。
シンセリードの音色などはもともとエレメントごとにチューンファインとパンをずらして広がりのある音を作っています(デチューン)。
アンプエンベロープ系
アンプエンベロープとは音量の時間的な変化のことです。
ここで紹介するパラメーターを変更することで、もとの楽器から大きく離れた人工的なサウンドを作ることができます。
アタックレート
音色の立ち上がりの速さを変えられるパラメーターです。
数値を大きくすればするほど速く音が発音します。
より正確に言うと、数値を大きくするほど発音しはじめてから音量が最大になるまでにより時間がかかるようになります(ピアノなど一部の音では挙動が変わるようです)。
適当な音を読み込んでこの値を少し下げると、徐々に音量が大きくなるのがわかると思います。
この値を少し下げることで角の取れた丸い音にしたり、少し後ろで鳴っているような音を演出したりすることができます。
逆にもともとゆっくり立ち上がる音色のアタックレートを上げることで輪郭の目立つフレーズ演奏に適した音色にするといった使い方もできます。
リリースレート
鍵盤から指を離してからどのくらい音が持続するかを変更するパラメーターです。
値を小さくするほど音が消えるまでにかかる時間が伸びます。
最大値付近まで上げると余韻がほぼない人工的なサウンドが作れます。値を小さくすると和音の演奏に適したパッド系のサウンドになります。
エレクトーンには各ボイスの余韻の長さを調整する「サステイン」という機能がついていますが、実はこれは各ボイスのリリースレートを変化させることで余韻の長さを調整しています。
サステインが設定されている場合はリリースレートを変更しても反映されません。
逆に音のリリースレートだけを変更したいというときは、ある程度まではサステインで対処するといいでしょう。
フィルター系
フィルターとは音の特定の周波数をカットする機能です。
ここではローパスフィルターという、広域をカットするフィルターが使われています。
一般的なシンセサイザーに比べてボイスエディットで扱えるパラメーターはかなり限られており、その使用用途は限られると思いますが、値を変化させることで思わぬ効果を得られるかもしれません。
カットオフフリケンシー
エレメントの広域をどのあたりからカットするかを設定するパラメーターです。
低くするほど広域が削られてこもった音になります。
あまり積極的に変化させる必要はないパラメーターだと個人的には思います。
レゾナンス
カットオフフリケンシー周辺の周波数を持ち上げるパラメーターです。
効果がわかりにくくこちらも正直これといった使用用途が見当たりません。
値を少し大きくしてカットオフフリケンシーを変化させるとなんとなく効果がわかるかもしれません。
微調整から大胆な加工まで
以上、レイヤー2ページ目の説明でした。
出音を大きく変えられるパラメーターが集まっていますが、なれないうちは使い道に困るかもしれません。
まずはどのパラメーターがどんな動きをするのか、音色によってどんな変化が現れるのかをいろいろ体感することで、使用用途のヒントが得られると思います。
遊び感覚でぜひ触ってみてください。
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